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手術/麻酔関連情報
動物種、品種別による手術・麻酔リスク

この項では犬、猫の種類別の手術・麻酔のリスクを紹介しています。
手術や麻酔処置を行う際にはそれぞれの個体の解剖学的、先天的あるいは性質上のウイークポイントが問題になります。それらを踏まえた上でより安全な麻酔プログラムや予防処置をたてる必要があります。

また以下にあげる動物種に該当すればすべてがそのウイークポイントを持ちリスクを抱えているとは限りませんし、客観データがないものも含んでいます。あくまでも麻酔や手術を行う際に経験的に注意すべき点を掲載しています。どの品種にも遺伝的な長所と短所があるものです。お飼いになっている動物の性質や特徴をよく理解しておくことが大切です。

イヌ (犬)

低体温、低血糖症チワワ、イタリアングレーハウンド、ウイペット、トイプードル、アイリッシュセッター、ボクサー、ジャーマンシェパード、ミニチュアピンシャーなど
呼吸障害、低酸素症パグ、ブルドック、フレンチブルドック、シーズー、ボストンテリア、ボクサー、チベタン、狆、ペキニーズ、チャウチャウ、ブリュッセルグリフォン、キャバリア、ラサアプソなど
循環障害キャバリア、シュナウザー、シーズー、ポメラニアン、マルチーズなど
術後疼痛柴犬、トイプードル、ミニチュアピンシャーなど

低体温や低血糖症は原産が暖かい国で寒さに弱いとされている犬種や短毛で温度調節が苦手な犬種に起こりやすい傾向にあります。充分な補液と保温処置を行うことで予防します。
呼吸器系の問題はいわゆる短頭種や超短頭種で要注意になります。術前、術後の酸素吸入が必須です。
循環器系では、キャバリアは若年齢から心臓病になることがありますので麻酔・手術前に精査が必要です。同じくシュナウザーは徐脈体質(心拍数が少ない)、シーズーは腎臓が先天的に弱い場合があります。いずれも手術前にチェックが可能です。
柴犬、トイプードルやミニピンなどは手術後の疼痛、特に皮膚痛が顕著に現れやすいイメージがあります。手術後の痛みによる排尿障害や食欲不振の原因になります。痛みの少ない手術と薬物による疼痛管理が重要です。性格上ナイーブな犬もこの対象になります。

その他、手術に影響する因子として内臓脂肪が多い傾向にある犬種(シュナウザー、コーギー、ウエスティーなど)や大型で胸郭が深い犬種(アフガンハウンド、ボルソイ、アイリッシュセッター、ボーダーコリーなど)は開腹手術での処置に時間を要することがあります。ダックスフンドは縫合糸反応性肉芽種に注意が必要です。

ネコ (猫)

術後高熱ペルシャ、アメリカンショートヘア、エキゾチックショートヘア、ヒマラヤン、ノルウェージャンフォレストキャットなど
循環障害メイクーン、ペルシャ、アメリカンショートヘアなど
低体温症シンガプ―ラなど

短頭種では換気不全から発熱しやすいので体温のモニターと酸素化が必要になることがあります。
メイクーンは遺伝的に心筋症体質である可能性があるため、術前の心臓検査が必要です。ペルシャ系では腎臓がデリケートな場合があり、術後腎不全防止のための補液が重要です。
シンガプ―ラなどの細身で小型の品種の場合、低体温や低血圧への注意が必要になります。
興奮や緊張が強い品種(ロシアンブルーなど)やナイーブな性格の猫の場合、鎮痛剤や鎮静剤が効きづらい傾向があります。

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