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    • 2010 06 02
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    vol.12 高齢化時代到来

    vol.12 高齢化時代到来

    動物たちの高齢化が獣医業界でも問題視されて久しいものです。それとともにオーナーの間にも我が子の高齢化に対する認識や、それに伴う不安からでしょうか高齢期特有の病気に対して非常に興味を持たれるようになってきたとの印象を受けます。
    これまでは「もう年だから」という理由で治療を望まれなかったり、治療に対して積極的でなかったオーナーさんから介護やペインコントロールの相談を受けたり、若い子の場合でも年齢の経過に伴う変化の進行を抑えること、すなわちアンチエイジング的な内容について質問されるケースが多くなっています。

    そもそも「高齢期」とは医学的には「さまざまな臓器機能のある程度の低下が認められる時期」、「環境変化などに対する能力の低下が認められる時期」と定義されます。
    若い動物であれば異常と判断されますが、高齢動物では「高齢」ということにマスクされてしまい見過ごされがちであることを我々獣医師はしっかり把握しておかなければなりません。
    逆にオーナーさんには「なんとなく元気がない」ことが「高齢病」の一番の特徴であり、更なる症状が出たときには既に重症になっている場合が多いことを理解してもらいたいものです。できれば元気がなくなる前に年に1~2回の検診をおすすめします。犬も猫も7才が「高齢期」スタートの目安です。

    アンチエイジングとペインコントロールは今後、高齢期ケアの主眼となるもので、とりわけペインコントロールの分野は、痛みや苦しさをダイレクトに訴えることができない動物に対して、そしてオーナーさんの気持ちに応えるためにも力を入れて行きたいものです。動物が苦しむ前、痛がる前に発見できるように見る目を養い、オーナーさんに啓蒙していきたいと考えます。

    高齢となった伴侶動物との生活を考える時、何より一番に思わなければならないのが、その子が今の状態で快適かどうか? をオーナーさんと一緒に考えることだと思います。「痛み」とか「苦しみ」という目に見えにくいものの管理をするにあたって我々、周りにいる人間が「いつも側にいて当たり前」の存在としてではなく、「もしかしたら何かを訴えているのかもしれない」という目線で見てみることが必要です。
    時にはゆったりとした心と時間のゆとりを持って彼らに接することが彼らの状態を深く理解できる近道であると考えます。「高齢化」の問題はもう我々人間界だけのものではなく、動物にもひしひしと迫り寄っていることを忘れないで欲しいものです。

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